最近は寒くなってきて、お家でもエアコンをつける事がちらほら増えてきましたね!
寒い日の暖房は本当に助かりますし、生活にはなくてはならないものですが、暖房の設定温度は平均何度なんでしょうか?適正温度は?
今回はメーカーや環境省が打ち出している設定温度への意見と実際の家庭の平均データを紹介します!
さらには研究・実験による結果と設定温度による健康面への影響、省エネの為のアドバイスもありますよ!
INDEX
冷暖房の平均設定温度アンケート結果!みんなの設定温度は参考にならない!?
まずは、各家庭の暖房の平均設定温度を東京都地球温暖化防止活動推進センターが出しているデータで見てみましょう。
出展:東京都地球温暖化防止活動推進センター
20℃設定のお家が最も多い27%ですが、他は26℃ぐらいまでまばらに10%前後づつという感じですね。冷房はどうでしょうか?
冷房は26,27,28℃が8割を占めていて、暖房ほどばらつきがありません。
つまり、暖房は目安がはっきり統一されておらず、感覚で設定している方が非常に多いという事です。周りの平均温度を知ってもバラバラなので、周りに合わせるという考え方はあまり意味がないと言えます。
ではメーカーや環境省の考え方はどうでしょうか?次の項目で紹介していきます。
空調メーカー側の設計基準と推奨温度は?
空調メーカーは設計をする際に、冷房は25℃、暖房は22℃で機器の必要能力を計算して設計します。
そして設定温度としては、先ほどの設計基準から、冷房はプラス2℃の27℃、暖房は-2℃の20℃を推奨しています。
あるメーカーのエアコンでは、冷房を25度から27度に設定変更すると、リモコンに「省エネ」の表示が出て、エアコンの運転が省エネモードに変わります。暖房でも、22度から20度に変更すると同様の表示がでます。
一方環境省では夏は室温28℃、冬は室温20℃を推奨しています。
環境省では『室温』で表記している事に注意が必要です。
エアコンの設定温度はエアコン付近の温度がその温度になる事を目標としていて、実際の室温はエアコンよりもっと低い位置の人間の座った高さ等が目安になります。
基本的に上の方が温かく、下の方が涼しくなります。
この環境省が出している夏は室温28℃、冬は室温20℃が適正温度です。次から節電と室温について解説していきますね!
設定温度と節電量の関係は?
エアコンは設定温度を1℃下げると約10%、冷房の場合は1℃上げると約13%の節電になりますよ。
自分のお家の設定温度が環境省が打ち出している設定温度から離れている場合は、かなりの節電になりますし健康面への影響からも、近づける方が良いです。
とは言え快適な温度を試行錯誤した結果、現在の設定温度になっているかと思いますので、いきなり変えると寒すくなりすぎたり、熱くなりすぎたりしてしまいますよね。
次の項目では設定温度を調整する以外の節電方法を紹介してみますね。
エアコンで設定温度を変える以外の節電する方法
1つ目の方法は風量設定を「自動運転」にするというもの。エアコンの電気代をいちばん抑えられる運転方法がこの自動運転だからです。
エアコンは設定温度になるまでは多くの電力を消費しますが、設定温度に近づくと少ない電力で運転してくれるようになっています。ですので、自動運転で一気に設定温度まで持って行くのが最も省電力になるんです!
ヘタに微風モードなんかで設定温度になるまで長時間かけてしまうと余分に電力を消費してしまいます。
同じ理由で短時間の外出等でこまめに電源を切るのも逆効果だったりしますので注意して下さいね!
2つ目はフィルターの掃除をこまめに行う事でエアコン本来の性能を引き出して効率的に稼働させる事もおすすめです。
環境省の発表では、2週間に一度は、フィルターの掃除をした方が良いとの事です。フィルターが目詰まりしているエアコンでは冷暖房の効果が下がり、無駄な電気を使います。
冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力の削減につながると言われている程ですよ!
冷暖房の設定温度に影響する要因とは?
エアコンの設定温度に影響する要因は温熱環境要素と呼ばれ以下の6種類です。
- 代謝量
- 着衣量
- 気温
- 熱放射
- 風(気流)
- 湿度(しつど)
この中でも湿度と風は大きな要因ですので、詳細に解説していきますね。
湿度が人体に与える影響について
まず湿度は高いほど、体感温度を上げて暖かく感じます。
湿度を上げる方法として、以下の方法があります。
- エアコンでの設定(加湿機能付きのエアコンの場合)
- 加湿器を使う
- 空気清浄機の加湿機能をONにする
- 洗濯物を干す
こういった方法で湿度を上げる事で暖房の設定温度を上げる事なく、『体感温度』を上げる事が可能です。
空調メーカーであるダイキンでは、人間は温度22℃、湿度50%、室内に風がない場合、ちょうどよい環境であると言っています。
また、最適な寝室の温度は15℃~21℃です。この温度を目安にしつつ設定しましょう。
しかし冷えすぎてしまうとヒートショックと呼ばれる急激な温度変化で身体に大きな負担がかかり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまう可能性があります。
こういった事が起きないように起床前に暖房がつくようタイマーを設定する等が有効ですよ。
ちなみに赤ちゃんがいる場合の寝室の適正温度は18℃〜20℃なので注意して下さいね!
人にも住居にもちょうどいい湿度は40~60%とです。これ以上高いとカビや結露の原因になり、これ以上低いとウイルスが活動しやすい環境になってしまいます。
紹介した方法で湿度をあげつつ、部屋がどれぐらいの数値になっているかは湿度計で確認するようにしましょう!
風が人体に与える影響について
風がある方が人体は涼しく感じます。
また、部屋の温度は上の方が温かく、下の方が涼しくなります。
例えば風を天井に向けて送ると、温かい空気が下ろす事ができます。
つまり、加湿器やサーキュレーターの風は体感温度を下げる要因になるので、夏は人に当たるように、冬は当たらないように向きを調整すると効果ばつぐんです!
エアコンの設定温度以外の体感温度に影響を与える2要因である室温と風をいっぺんに調整する事ができますからね!
実際に実験された方の口コミによると、以下の結果が得られたそうです。
サーキュレータ ファン OFF
(1)エアコンの設置高さ(床から2.1m) : 30.5℃
(2)いすに座ったときの首高さ(床から90cm) : 21.4℃
(3)床付近(床から10cm) : 16.4℃従って、座っている人の周囲は20℃程度と思われます。
2.エアコンの暖房設定温度30℃
床から20cmに置かれた、サーキュレータ ファン ON
(1)エアコンの設置高さ(床から2.1m) : 30.8℃
(2)いすに座ったときの首高さ(床から90cm) : 23.4℃
(3)フローリング床付近(床から10cm) : 16.9℃従って、首付近は2℃上昇しました。
家でお鍋をすると温かくなる理由!
寒くなるとお鍋を食べたくなりますよね?あれって当たり前のようで、すごく科学的な仕組みなんですよ!
お鍋を食べると食べた物の通り道が暖められて体があったまるのは容易に想像できますが、他に2つも良い事があります。
1つ目はお鍋の温度で室温があがる事です。アツアツのお鍋をみんなの真ん中に置くので自然にその周辺の室温が上がります。
2つ目はお鍋から出る湯気で加湿される為、部屋の湿度が上がって体感温度が上昇する事です。
お鍋は体と部屋の温度、湿度を上げる一石三鳥の優れものなんですね!
設定温度でなく、室温を設計する!温湿度計で設定温度と室温の差を調査しよう!
ここまで読んで頂いた方でしたら冷暖房の設定温度以外の要因の存在はわかって頂いているかと思います。
エアコン以外の要因をコントロールして室温を設計する時には温湿度計が必須と言えます。
温湿度計で高さや位置を変えながら室温を設計していきましょう。
とはいえ持っていない方も多いと思いますので、ここでは比較的安価でおすすめの温湿度計をデジタル・アナログ1点づつ紹介しますね。
おすすめデジタル温湿度計:タニタ デジタル温湿度計 置き掛け両用タイプ/マグネット付 グレー TT-559-GY
出展:amazon
コンパクトで置き掛けマグネット3種類の設置方法に対応しているのがナイスです!
おすすめアナログ温湿度計:エンペックス気象計 温度湿度計 生活管理温湿度計 置き用 日本製 ホワイト TM-2401
出展:amazon
シンプルで見やすいデザインの温湿度計です!個人的にはデジタルの温湿度計の方が好きですが、遠くからアバウトに視認できる点はアナログの強みですね。
フィルター汚れが与える影響とエアコン掃除の方法徹底解説!
フィルター掃除はエアコンの稼働効率だけでなく、健康面への影響にも密接に関係しています。環境省も2週間に1回はフィルター掃除を推奨していましたが、掃除せずに放置すると、カビや細菌がエアコン内に繁殖してしまいます。
それが風にのって部屋の中にいる人が吸い込んでしまうと、アトピーや肺炎、アレルギーなどを引き起こす原因になってしまう事があります。
そのため、アレルギー対策の一環としても定期的なエアコン掃除は非常に重要です。ここではプロの業者さんにお願いする場合と、自分で掃除する方法の両方を紹介します。
プロの業者さんにエアコンクリーニングを依頼するとこうなる!
プロの業者さんに依頼すると、しっかりした養生で他の機器を汚すリスクは減らせますし、素人ではできない部分までクリーニングしてもらえます。
具体的な作業内容は以下の動画で紹介されていますので参考にして下さい。
ここまでは素人ではなかなかできないですね。後ほどで自分で掃除する方法も紹介しますが、自分掃除とプロ掃除は併用するのが最もおすすめです!
業者さん選びは『あなたのマイスター』が全国的に情報量も多くて選びやすいと思います。
自分でエアコンのフィルター掃除する方法紹介!
自分でエアコンのフィルター掃除をする場合は難易度も考えると一番できそうでかつ効果的な動画がありましたので、紹介します。
ざっと動画をおさらいすると、以下の工程でしたね。
- フィルター外して水洗い
- 養生
- エアコン内部の汚れを掃除機で吸い込む
- 洗剤革命をシュっと
- ブラシでゴシゴシ
- 水で流す
- 乾かす
- フィルター戻す
- 送風運転で乾かす
これなら素人でも技術的に十分できますし、費用もほとんどかかりませんね!
エアコンによる暖房以外での快温づくり!
最初にご紹介したように環境省が推奨している室温だと体感温度は少し寒くなりがちですので、エアコンの暖房以外の方法も駆使して体感温度を上げる必要があります。
大きく3種類の方法を紹介します。
- 首を保温する
- お風呂で芯から温まる
- 熱が逃げない窓にする
首を保温する
寒さを感じやすい首・手首・足首という『首』がつく部位をタートルネックやレッグウォーマーなどで保温するのは体を温めるのに効果的です。
なぜなら「首」には太い血管があり、温かい血流を送れるか冷たい血流を送れるかの差が全身へ送る血液の差に出るからです。
お風呂で芯から温まる
温まる為に適切な入浴方法は➀体温+2℃のお湯に➁30分程度➂全身浸かる
です。これが副交感神経を活発にさせて血流が開くようにする入浴方法になっています。
全部は無理でもできる範囲で実践してみて下さい!
熱が逃げない窓にする
部屋の温度は約50%が窓から逃げてしまうというデータがでています。その窓に対策する事で、エアコンの効きを良くする効果があります。
具体的には窓ガラスに断熱シートを張る方法と、カーテンを適切なサイズと保温性のあるものに変える方法です。
断熱シートはプロでなくともホームセンターで購入して貼る事が可能です。効果はしっかりとありますし、経済的にも良い方法です。
カーテンは素材とサイズ感に注意しましょう。
足元が空いているカーテンよりは足元まであるものの方が熱は逃げにくいです。
薄い透けるような素材より、厚手の断熱をうたっているものに変えるとエアコンの効果はアップしますよ!
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